2014年04月21日 09:10  カテゴリ:ユーザー視点の大切さカテゴリ:アクセス解析の大切さ

お客様の声から“不便”を発見し、“便利”に変えるWeb戦略

先回の記事で、
「公開しづらいことや同業他社が公開していないことを公開して
成功している事例、その中でも、
「ユーザーの不安を解消する」Web戦略で成功している事例を特に採り上げました。

→公開しづらいことを敢えて公開するというWeb戦略

ただ、この“Web戦略”という言葉から誤解を招くこともあるので注意が必要です。
“戦略”や“マーケティング”という商業用語だけでは言い表せない
「人間の心を中心に」据えたホームページ改善の成果のことを
紹介しているからです。
このブログでは、それに対して“Web戦略”という名前をつけた、というものです。

今日は「ユーザーの不安を解消する」ことと同時に考えていただきたい
「ユーザーの不便を解消する」Web戦略について、事例をもとに書いていきます。


実際のお客様の声から不便を発見し、便利に変えるWeb戦略


それはどんな事例かというと、
洋菓子店がWeb上でバースデーケーキの予約ができるようにした、という事例です
(有限会社ジャック様)

「仕事中になかなか電話できなくて、メールで予約できたらいいのになあ」という
お客様の、ちょっとしたぼやきをそのままWebに反映させ成功したのです。
“メールで予約”という機能性を、より親切にした、メールフォームを設置しました。

お客様の声をアクセス解析の上で検証し、Web改善


上述のお客様の“ぼやき”、声を聞いたとき、ジャック様は、ブログをすでに3年続けていました。
9割以上の記事が商品紹介でした。
それが功を奏して、ブログには、さまざまな検索キーワードでアクセスする人たちが
すでに多くいました。
そのため、アクセス解析で多くのお客様の動向が読み取れる状態に
なっていました。

その中で、バースデーケーキを探している人がいることは一目瞭然でした。
その人たちが「ネット予約を受け付けている」ということを知ったら
きっと、そのままネットで予約するのではないか?と考えたのです。

そして、ブログにアクセスする人を、ネット予約へ誘導する
仕組み
を作ったところ、すぐに反応があり、徐々にその予約数も増え、
1年たった頃には3日に1件、2年たった頃には2日に1件、ほぼ毎日のように
ネット予約が入るようになり、今に至っています。
※お店の規模や、お店の方針としてのバースデーケーキへの力の入れ具合にもよりますので、
 すべての洋菓子店において上記の数が“成功”といえるものではありません。
 目標値は店によって違ってきます。


既存客を大切に「ユーザーの不便を解消する」Web戦略だからこそ得られる新規客


上述の例で、バースデーケーキのネット予約をするお客様は、
圧倒的に男性が多いという結果になりました。
これは、狙っていなかったことでした。
普段ケーキを購入される男性のお客様が非常に少ない中で、
明らかに新規客の獲得ができたことになります。

会社での休憩時間や、深夜にスマートフォンでネット予約できる
という機能が、これまで見るだけに留まっていた男性に
“便利”を提供できたのです。

スマートフォンで予約

「男性客を集める」という新規客獲得戦略をとることも、がんばればできるとは思いますが、
やはり、既存客や、すでにアクセスしてくれている
ユーザー(見込み客や潜在顧客)を大切に
することをおススメします。
アクセスしてくれているユーザーの中に、新規客となる層がいる可能性があるからです。
まずは、「既存客の不便を解消する」という「新規獲得」よりはパワーも時間も少なく
成果が出せる可能性を、大事にしていただきたいと思います。


  

Posted by ルーコ 井上美穂 │コメント(0)

2014年04月07日 17:24  カテゴリ:情報提供サービスの実践カテゴリ:ユーザー視点の大切さ

公開しづらいことを敢えて公開するというWeb戦略

先回の記事で、
「よくある質問」を掲載してその答えを書くことの3つの意味
お伝えしました。

質問と答えの掲載は、
1.安心・信頼される
2.契約成立までが早い
3.検索に強くなる

という成果が見込めます。

公開しづらいことを敢えて公開するという戦略


弊社では、知り合いはもちろん、ホームページを見ての
電話やメールのお問い合わせで一番多い質問が「いくら?」です。
その答え、つまり料金をできる限り掲載するようにしたら、
成約率が11倍に
なったことを先回書きました。
※料金掲載の様子
 →ルーコWeb「ホームページ制作 プラン・料金表」


これは、1と2の効果と言えます。

私たちの業種では、料金はどうしても
「内容による」ので、公開しづらい
という現実があります。

でも、見込み客が知りたいことのトップが「いくら?」なのであるから、
それに敢えて答えたのです。
(※2年ほど前のことです。現在では、公開している同業他社は多いと思います)

「料金の公開がしづらい」という業種だから成果があがったのだと思います。

あなたが、お客様や見込み客からよく聞かれることで、
Webで「公開しづらいこと」は何でしょうか?
それは、ほんとうに公開できないことなのでしょうか?

そこに商機があるかもしれません。




同業他社が公開していないことを公開して、
Webからのお客様 年間0件が116件になった事例


それはどんな事例かというと、
葬儀社がWeb上で料金を公開した事例です(株式会社FUNE様)。
料金公開を含めたリニューアルを行って成功したのです。

ユーザーの不安を解消するWebサービス戦略
※定期的なお取引があるお客様にお送りしている、弊社発行の新聞です。
 詳しくご覧になりたい場合は、こちらからどうぞ。

もともと、特に料金に関しては、公開が進んでいない業界でした。
FUNE様が料金の掲載を始めた6年前の葬儀業界は、
チラシなどでは徐々に公開は進んでいましたが、
Web上で誰でもどこからでも見えるようにする、徹底的にわかりやすくする
ということは葬儀業界に先駆けたものでした。

「ユーザーの不安を解消する」Web戦略


「同業他社に先駆ける」というと、大変難しいことのように感じるかもしれませんが、
この葬儀社の例は、実は同業他社が公開していないことを探して公開した、
というわけではありません。

葬儀社の場合、ホームページに訪れる人は、
間もなく死を迎えようとしている人を親族にもつ人(ユーザー)が多いと推測できます。
葬儀社を検討するユーザーの不安を、
何よりも優先して解消すべき課題に据えて、
ホームページのリニューアル
を行おうとしたのです。

その中でも、料金に対する不安解消は、筆頭だったので、公開しました。
葬儀費用に関して、全プランと料金をわかりやすく公表しただけでなく、
葬儀費用の「よくあるご質問」でお客様からの実際の質問を掲載していきました。

あなたの業界で、お客様や見込み客が不安に思うこと、悩んでいること、
課題となっていること、知りたいこと(疑問)は、
必ずこれまで実際に聞かれていることの中にあります。
お客様や見込み客の立場に立って、Web上で期待に応えていきましょう。

潜在顧客や見込み客は、悩みや疑問、知りたいことをキーワードにして
検索
するので「お客様や見込み客の立場に立つ」Web展開は、
そのキーワードが必然的に多く含まれる
ページを持つことになります。
それが、検索に強くなっていく秘訣であり、
先回の記事で書いた
「『よくある質問』を掲載してその答えを書くことの3つの意味」
3.検索に強くなるの意味です。

ユーザーの不安・課題・疑問を解消するWeb戦略は、結果として
同業他社が公開していないことを公開するWeb戦略になることもあり、
Web上で圧倒的に信頼を集めることになるのです。


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「もっと例がほしい」
「質問したい」
という場合は、以下から、メールください。

「メッセージを送る」をクリックして、
フォームに書いて送信してください。


7日以内にブログに公開してお答えします。
(実社名・実名は公開しませんので、教えていただかなくてもOKです)。  

Posted by ルーコ 井上美穂 │コメント(0)